ディスカス

ディスカスは飼育が難しい熱帯魚といわれています。けれど、その美しさに魅了されると飼ってみたくなりますし、飼い始めると飽きないものです。ここではディスカスの生態や繊細さ、愛情の深さなど魅力をたっぷり解説します。 ※画像は「ディスカス」


ディスカスってどんな熱帯魚??

ディスカスの生態について
分類

スズキ目ベラ亜目シクリッド科シムフィソドン属

地域 アマゾン川

動物・植物性プランクトン

体長 20cmくらい
かかりやすい病気

ディスカスエイズ・白点病

拒食症・過食症

ディスカス(Discus)は、アマゾン川流域に生息するシクリッドの仲間です。ディスカスという名前は、ディスクのような体型をしていることからつけられました。野生のディスカスは褐色の体に横に流れるような模様があります。野生のディスカスは集団になって群れるのが特徴で、プランクトンを食べて生活しています。繁殖期には水草や木の上に卵を産み、親が子供を育てます。親の体からはディスカスミルクという母乳のようなものが出て、子供はそれを栄養にして成長します。ディスカスミルクはオスにもあります。

体全体から出てくるので、子供たちが親に群がると「小さい虫でもついているのかな?」と見えます。でも親にくっつく姿はほほえましいものがありますね。エンゼルフィッシュが「熱帯魚の王様」と呼ばれてきましたが、ディスカスも勝るとも劣らない人気です。最近の鮮やかなディスカスは、アジアやヨーロッパで養殖し、品種改良されたものなんですよ。

ディスカスの原種

野生のディスカスは割と集中した範囲に生息しているため、原種4種類の特徴が混ざった固体も発見されています。水温は23〜25℃、ヘッケルはPH5.0〜6.0、それ以外はPH6.0〜7.0です。数が少ないので入手しにくく、高い値段がつけられています。

 

  • ヘッケルブルーディスカス …… アマゾン川やその支流に生息する種で、縦じまが特徴です。特に真ん中の線が太くなっています。
  • グリーンディスカス …… コロンビア・ペルー・アマゾン川支流ソリモンエス川からアマゾン川上流にかけて生息する種で、別名ブルーディスカスといいます。黄色い体に赤い点々があります。
  • ブラウンディスカス …… アマゾン川下流に生息している種で、見た目はオレンジにもゴールドにも見えます。縦じまが入っています。「リオ・イサ」や「アレンカー」といった赤味の強い固体が人気です。
  • ブルーディスカス …… うぐいす色の体に青いしまが入っています。

ディスカスの改良品種

改良品種された種を総称して「ターコイズ」といいます。初めて飼う人には、原種(ワイルド)よりも飼いやすいといわれています。

 

  • ブルー系 ……しまが入っていないブルーダイヤモンドが人気です。
  • スポット系 …… ブルー系以外の種類はレッド系と呼ばれています。スポット系は体に点々があるのが特徴で、原種に近いため比較的飼育が難しいとされています。
  • ライン系 …… 体全体に横じまが入っています。ベースの色と模様がはっきりしているものが美しく人気です。
  • パール系 …… ライン系やスポット系がソリッド系を交配することで表れやすい種で、水玉もようになっています。
  • ソリッド系 …… 模様がほとんど入っていない種で、赤味が強いほど人気があります。高価なものほど原種に近く、飼育が難しいとされています。

ディスカスの飼い方

ディスカスが生息しているアマゾン川は、水質に幅があります。それでいろんなディスカスが誕生したともいわれていますから、それぞれに合った水質を知っておくと良いでしょう。

餌について

餌は市販の冷凍エビ・ディスカスハンバーグなどを食べます。赤虫も食べますが与えすぎは消化不良の原因になるので、好ましくありません。ディスカス専用の餌は色揚げ成分が入っているので便利です。ディスカスハンバーグは牛の心臓を原料にしています。ハンバーグは自分で作ることもできます。このとき、バナナやにんにく、ほうれん草などを加えてビタミンを補給します。長生きをすると7〜10年生きることもあるので、がんばって育てましょう!

縄張り争い

ディスカスを多頭飼いしていると、ディスカス同士で縄張り争いやいじめがあります。いじめられた子はおびえて餌を食べなくなることもあります。この場合は、違う水槽に隔離します。

成長について

小さい頃から育てると、どんな色や模様になるのか楽しみがあります。それに、人慣れしてくると端っこに寄ってきたり指にくっついてきたりします。

繁殖について

ディスカスの愛好家たちはその美しさだけでなく、独特の繁殖や子育てにあるといいます。

ペアリング

ディスカスの体長が10cmくらいになると、繁殖が可能になります。ペットのディスカスを繁殖させるには、よい固体選びが関わってきます。水槽の中では、風格のあるオスがボスになり、発情期にはオス同士メス同士で追いかけっこが始まります。ですから、ボスが追いかけないのがメスになります。ペアができたら、その2匹を違う45cmのサイコロ水槽に移します。1度ペアができ、産卵をするとメスが簡単に卵を産んでくれるようになりますが、未熟なオスは卵を食べることもあります。

いよいよ産卵!

産卵筒・スポンジフィルター・ライト・水温計・ヒーターを用意し、水は温度28度、PH6.2にして環境を整えます。産卵が近づいたらフィルターを止めます。ペアで水槽内の掃除をはじめ、やがてメスが予行練習を行います。メスは産卵筒に卵を100個くらい産み付けます。そこにオスが受精行動をとります。産卵が終わる頃、ディスカスは卵に新鮮な水をかけ始めます。産卵ネットをかぶせて卵を守ります。協力しあって産卵する姿や親が卵を守る姿は感動ものです!

子育て

卵が孵化したら、産卵ネットをとりはずします。3日くらいすると、親がお互いの体に子供をくっつけるようにします。ディスカスミルクを分泌すると体が黒っぽくなります。4日目にはブラインシュリンプを与え、体着後50日くらいからハンバーグに少しずつ切り替えます。いきなり切り替えるとハンバーグシンドロームといってうまくなじめないこともあります。

ディスカスのいる水景

ディスカスを飼育する場合も、アマゾン川に自生している水草を使います。底砂は使いません。エキノドルス系の水草やアマゾンソードなど葉の大きいものはディスカスの迫力をより引き立ててくれますよ。産卵床としても使用できます。

飼育のポイント

  • ディスカスを飼うときは、サイズの同じ固体を選び、力関係を作らないようにします。
  • ストレスに弱く繊細なので、飼育環境をしっかり整えてあげましょう。